Claudeと接続しドキュメントを編集する
この記事の要約
- 問次郎 MCP で Claude と接続すると、テキスト指示でドキュメントの作成や編集を依頼できる。
- 弊社で開発している OSS プロジェクト「WorkingRoom」のドキュメントサイトを題材に、Claude Code から問次郎を操作し、サイトの作成と公開を行った。
- LP 作成から公開まで、約5分で完了した。
はじめに
この記事では、問次郎と Claude Code を MCP で接続すると、何ができるのかについて、実際の作業の記録でご紹介します。ユーザーが問次郎の画面で行う操作は、プロジェクトの作成と公開だけです。ページの作成や編集は、すべて Claude に依頼しています。
準備:プロジェクトを作成する
Claude に作業を依頼する前に、問次郎にてドキュメントを置くプロジェクトを作成します。
- 問次郎にログインし、プロジェクト一覧の「新規作成」をクリックします。
- 「タイトル」に、プロジェクトの名前を入力します。今回は「WorkingRoom」と入力しました。
- 「原文の言語」で、ドキュメントを書く言語を選びます。今回は「日本語」を選びました。
- 「作成」をクリックします。
作成した直後のプロジェクトには、プロジェクトと同じ名前のページが1つあるだけです。ここから先の作業は、すべて Claude に依頼しています。
LP の作成を依頼する
Claude Code に、次の指示を入力しました。渡した資料は、WorkingRoom の GitHub リポジトリの URL だけです。
問次郎のMCPを用いて、弊社で開発・公開しているOSSのWorkingRoomについて、1ページからなるLPを作成して。 https://github.com/kairo-inc/working-room
Claude からの報告
作業が終わると、Claude は何をしたのかを報告します。
今回の報告の要点は次のとおりです。
- 根拠にした資料:ページの内容は、GitHub リポジトリの README と、リポジトリ内のドキュメント(apps/docs)だけをもとに書いたこと。
- 公開の状態:変更は作業中の内容に入れただけで、まだ公開していないこと。問次郎のアプリで確認してから公開するよう案内がありました。
- ページの構成:キャッチコピー、なぜ WorkingRoom なのか、主な特長(6つ)、構成図、対応している AI プロバイダー、はじめかた、ロードマップ、よくある質問、締めの9つのセクションで構成したこと。
- ページの設定:LP らしく見せるため、左のページツリー・パンくずリスト・前後のページへのリンクを非表示にし、本文の幅を広くしたこと。検索結果や SNS に表示されるページの説明も設定していました。
- 表示の確認:スクリーンショットを撮り、画像・3列のカード・図・折りたたみが正しく表示されることを確認したこと。
あわせて、公開する前に人が確認すべき点が2つ挙げられていました。
- AI チャットに使う「サービス名・説明」が空のままであること。この設定は MCP からは変更できないため、問次郎のアプリから入力する必要があること。
- よくある質問の「無料で使えますか?」の回答は、ライセンス(Apache License 2.0)から推測して書いたものであること。公式の方針と合っているか、確認が必要なこと。
このように Claude は、確認できなかったことや推測で書いたことを、そのままにせず報告します。ユーザーは、挙げられた点を確認してから公開するだけで済みます。
できあがった LP
指示を送ってから Claude が報告を終えるまで、約3分でした。できあがった LP の一部をセクションごとにご紹介します。
できあがった LP は、以下のリンクで公開しています。
LP の冒頭。キャッチコピー、製品の紹介文、GitHub とドキュメントへのリンク、製品の画面の画像が並んでいます。
「主な特長」のセクション。製品の6つの特長を、3列×2段のカードで紹介しています。
「人とAIが同じデータ空間を共有する」のセクション。リポジトリにあったコンセプト図を、Claude がアップロードして載せています。
「よくある質問」と締めのセクション。質問は折りたたみで並び、クリックすると回答が開きます。
Q&A の改善を依頼する
問次郎はデフォルトで AI チャット機能を提供しています。そこで LP 公開後、読者がチャットに対して質問をしてきた想定で Q&A を行ってみました。
読者の立場で質問をしてみる
今回は、LP にはまだ書かれていない内容として、次の3つを質問しました。
- WorkingRoom を動かすサーバーには、どのくらいのスペック(CPU・メモリ)が必要ですか?
- WorkingRoom のデータは、どうやってバックアップすればよいですか?
- 新しいバージョンが出たら、どうやってアップデートすればよいですか?
問次郎の AI チャットは、公開しているドキュメントの内容だけをもとに回答します。ドキュメントに書かれていないことを推測で答えることはなく、「記載されていません」と正直に回答し、関連するページを案内します。
サーバーのスペックについての質問と、AI チャットの回答。記載がないことを伝えたうえで、参考ページとして「はじめかた」を示しています。
ドキュメントの管理者側では、読者がどのような質問をしたのかについて、問次郎の「Q&A の履歴」から確認できます。
「Q&A の履歴」の画面。読者の質問が、質問した日時、質問した場所(公開ページ)、回答に使った版とともに並びます。
Claude も MCP を通じてこの履歴を読めるため、ドキュメントに足りない情報を見つけて補うことができます。次は、この履歴をもとに、ドキュメントの改善を Claude に依頼します。
Claude に改善を依頼する
ドキュメント改善のため、Claude Code に対しては以下のような指示を入力しました。どの質問に答えられなかったかは伝えず、Q&A の履歴をもとに改善の提案を依頼しました。
問次郎MCPを使い、WorkingRoomのプロジェクトにおけるQ&Aを確認し、ドキュメントに追加すべき内容を考えてみましょう。
Claude からの提案
指示を送ってから提案が出るまで、約1分でした。この間に Claude は、最近の Q&A の内容を読み、現在のページと照らし合わせ、さらに WorkingRoom のリポジトリで事実を確認しています。
Claude が提案した要点は次のとおりです。
- 足りない内容の整理:3つの質問それぞれについて、ドキュメントに足りない内容(アップデートの手順、バックアップの対象と手順、必要なスペックの目安)を整理していました。
- 原因の分析:3つとも、セルフホストで運用を始めた人が次に知りたくなる内容であること。今の LP は「はじめかた」で終わっているため、運用について書いた節を足すのがよい、という提案でした。
- リポジトリで確認した書き方の案:バックアップとアップデートについては、リポジトリの設定ファイルを読んで、データの保存場所や具体的な手順の案を示していました。
- 優先度:バックアップとアップデートは優先度「高」、スペックは「中」と、優先度も付けていました。
- 推測で書かないこと:必要なスペックの公式な目安は、リポジトリにも見当たりませんでした。Claude は推測で数値を書くことは避け、開発チームに目安を決めてもらう必要があると伝えたうえで、今の時点で書ける事実だけを挙げていました。
- Q&A 以外の気づき:セルフホストで公開する際に変更すべき設定値があることにも気づき、注意書きを入れることを勧めていました。
質問の答えを探すだけでなく、ドキュメントに何が足りないのか、どう補えばよいのかまで、1分ほどで整理できました。
よくある質問に説明を追加する
提案を受け、ドキュメントを更新すべく、アップデートの手順を、LP の「よくある質問」に追加するよう Claude に依頼しました。入力した指示は次のとおりです。
よくある質問に、アップデート手順について説明を追加してください。
指示を送ってから追加が終わるまで、約1分でした。Claude は、問次郎の書き方のガイドを確認し、今のページを読んでから、「よくある質問」に新しい項目を1つ追加しました。ほかのブロックはそのまま残し、変えたのはこの項目の追加だけです。
Claude が追加した「新しいバージョンが出たら、どうやってアップデートすればよいですか?」の回答。手順、コマンド、注意書きまで書かれています。
追加された回答には、次の内容が含まれています。
- 停止、バックアップ、リリースタグへの切り替え、再ビルドと起動の4つの手順
- 実行するコマンドと、バージョンの変更内容を確認できる CHANGELOG へのリンク
- データベースのマイグレーションは起動時に自動で実行されること
- v1.0 まではデータベースの構造が変わる可能性があるため、アップデートの前に必ずバックアップを取ること
ドキュメントの変更が完了したので、ユーザーが最終確認を行い、ページを公開することが可能です。更新分を公開すると、問次郎の AI チャットからもその内容を読み込むことが可能となり、先ほどまで回答できなかった「アップデート方法に関する質問」に対して、回答ができるようになります。
まとめ
この記事では、問次郎と Claude を接続し、空のプロジェクトから次の作業を依頼した記録をご紹介しました。
| 依頼した内容 | 渡したもの | かかった時間 | 結果 |
|---|---|---|---|
| LP 作成 | GitHub リポジトリの URL | 約3分 | 9つのセクションからなる LP を作成し、ページの設定まで調整 |
| Q&A の確認 | Q&A の履歴を確認するよう指示しただけ | 約1分 | ドキュメントに足りない内容を、優先度と書き方の案とともに提案 |
| よくある質問の追加 | 追加する内容(アップデート手順)の指示 | 約1分 | 手順とコマンドをドキュメントの FAQ に追加 |
Claude と接続すると、次のことができます。
- 資料を渡すだけでページを作れる:製品のリポジトリや資料を読み、ページの構成を考えて、本文・画像・ページの設定まで書き込みます。
- 確認すべき点を報告してくれる:根拠にした資料、推測で書いたこと、確認できなかったことを報告するため、ユーザーはその点を確認するだけで済みます。
- 公開はユーザーが判断できる:Claude の変更は作業中の内容に入るだけで、自動では公開されません。問次郎のアプリで内容を確認してから公開できます。
- 読者の質問からドキュメントを改善できる:AI チャットの Q&A の履歴を読み、ドキュメントに足りない内容を見つけて、補い方の提案から追加まで行います。
Claude との接続の手順は、MCP 連携 をご覧ください。問次郎をまだお使いでない場合は、アカウント作成 から始められます。
